4 術後の管理
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 心外導管を使用した手術の遠隔期の問題点として,心外導管内の内膜形成や人工弁機能不全,石灰硬化による導管の狭窄や小児患者の成長による導管の相対的狭窄が挙げられる. このため,定期的な外来受診と心エコーによる導管内圧較差及び三尖弁逆流速度などのフォローを行い,圧較差の増大が推定されれば心臓カテーテル検査による評価を実施すべきである.

 軽度の右室流出路狭窄(圧較差50mmHg以下)で右室拡大がない無症状例は軽度リスクであり,年1~2回程度の経過観察を行う.運動誘発性期外収縮を認める例は,右室拡大または三尖弁逆流の進行がなければ,中等度の運動まで許容する(レベルC).
Ⅱ 各論 > 9 心外導管を用いた手術 > 4 術後の管理
 
先天性心疾患術後遠隔期の管理・侵襲的治療に関するガイドライン
(2012年改訂版)

Guidelines for Management and Re-interventional Therapy in Patients with Congenital Heart Disease Long-term after Initial Repair(JCS2012)