2 解剖学的特徴
PA/VSD は通常,膜様部心室中隔欠損の上から心室中隔に騎乗して太い大動脈が起始し,右室流出路は盲端になっており,肺動脈主幹部は低形成か索状で,時に右室から離断される.この疾患の50%は右側大動脈弓を合併する.肺動脈狭窄を合併したDORV は,肺動脈狭窄は弁性のこともあるが多くの場合は弁下狭窄を伴っている.肺動脈狭窄を合併したTGA は,形態学的に流出路中隔が後方の肺動脈側へ偏位しており,筋性中隔とmalalignmentの状態になっている.そのため,肺動脈弁口自体が狭小であり,大動脈弁はファロー四徴のように心室中隔に騎乗している.これら疾患群に対する外科治療術後に発生し得る右室流出路狭窄としては,弁下(流出路筋性組織の発達),弁性,弁上,肺動脈幹(心外導管狭窄), 左右末梢肺動脈などが挙げられ, またMAPCA の統合術後では末梢性肺動脈狭窄を多く認める.
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先天性心疾患術後遠隔期の管理・侵襲的治療に関するガイドライン
(2012年改訂版)
Guidelines for Management and Re-interventional Therapy in Patients with Congenital Heart Disease Long-term after Initial Repair(JCS2012)