4 術後の管理
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病型により施行される術式が異なり,さらに同一病型でもいくつかの手術法が実施されるため,その残存病変や続発症は一様ではない.左室から大動脈へのリルーティングでは左室流出路狭窄になり得る.これは狭小なprimary interventricular foramen, トンネル内の線維性組織の増生などが原因となって起こり得るが,術後管理は大動脈弁下狭窄の管理と同様である.日本循環器学会のガイドライン
178)
に示されているように,突然死の要因は心室不整脈であることから,大動脈弁下狭窄の生活や運動の指導は,圧較差,左心室肥大,虚血,大動脈弁逆流,心室不整脈を参考にして決める.弁性狭窄でも心エコー検査の推定圧較差の誤差が大きい場合があり,左室壁厚も参考にする.負荷心電図やホルターが参考となることもある.動脈スイッチ術後や心外導管を用いた右室流出路再建術後には右室流出路狭窄を発症し得るが,術後管理については
「各論2 完全大血管転位:動脈スイッチ術後」
や
「各論9 心外導管を用いた手術」
の各項を参照いただきたい.
Ⅱ 各論
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3 両大血管右室起始
> 4 術後の管理
目次
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先天性心疾患術後遠隔期の管理・侵襲的治療に関するガイドライン
(2012年改訂版)
Guidelines for Management and Re-interventional Therapy in Patients with Congenital Heart Disease Long-term after Initial Repair(JCS2012)