DORVは両大血管,すなわち大動脈と肺動脈が右心室から起始している疾患である.しかし,大血管の位置異常や心室中隔欠損(VSD)の部位によって,さらに細 かく分類されている.心室中隔欠損の部位はLevの分類に従って,大動脈弁下,肺動脈弁下(Taussig Bing心疾患),両半月弁下ならびに遠位(noncommitted VSD)の4 つに分かれる491).近年の統一データベースのためのThe Society of Thoracic Surgeons(STS)とThe European Association for Cardio-thoracic Surgery(EACTS) の分類492)では,DORVは心室中隔欠損に類似した型,ファロー四徴に類似した型,完全大血管転位に類似した型,心室中隔欠損孔が半月弁から離れている型ならびにその他に分けている.これらの分類は血行動態からも手術治療の面からも理解しやすく実用的である.
先天性心疾患術後遠隔期の管理・侵襲的治療に関するガイドライン (2012年改訂版) Guidelines for Management and Re-interventional Therapy in Patients with Congenital Heart Disease Long-term after Initial Repair(JCS2012)