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1 はじめに
チアノーゼ型先天性心疾患において最も発生率が高い代表的疾患である.出生児1,000人あたり0.18から0.26人
339)-341)
にみられ,先天性心疾患に占める割合は3 から6%
342-344)
である.外科治療を行わなければ,1年生存率と10年生存率がそれぞれ64%と23%といわれ,多くの場合長期生存を望めない
345)
.外科治療には,大別して姑息術と心内修復術がある。心内修復術によって,動脈血と静脈血が混合しない状態になり,術後のQOLと長期予後は大きく改善する.しかし,心内修復術も完全な治療ではなく,軽重は様々であるが術前とは別個の新たな病態を認める.今後は術後の合併症も減少しさらに成績も良くなると期待されるが,最終手術とされる心内修復後も,適切な管理が必要であり,時に再侵襲的治療を行うこともある.
Ⅱ 各論
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1 ファロー四徴
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先天性心疾患術後遠隔期の管理・侵襲的治療に関するガイドライン
(2012年改訂版)
Guidelines for Management and Re-interventional Therapy in Patients with Congenital Heart Disease Long-term after Initial Repair(JCS2012)