2 解剖学的特徴
大動脈弁狭窄は大動脈弁形成異常によるものであり,2 尖弁が70%,3 尖弁が30%でまれに単尖弁のものが存在する.大動脈弁下狭窄は左室流出路の大動脈弁下の狭窄で,線維組織がリング状ないし膜様に突出する限局型(discrete type) と, 長くトンネル状の狭窄を呈するtubular typeがある.大動脈弁上狭窄はバルサルバ洞より遠位の狭窄であり,ウイリアムズ症候群に合併するものや家族性に発生するものがある
822),823)
.大動脈弁閉鎖不全は2尖弁のものが最も多く,稀に4尖弁の報告もみられる.心室中隔欠損に合併した大動脈弁逸脱は,流出路部型に最も多いが膜様部型にもみられ,逸脱する部位としては右冠尖,次いで無冠尖が多い
771),819),820)
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Ⅱ 各論
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13 大動脈弁狭窄・左室流出路狭窄・大動脈弁閉鎖不全
> 2 解剖学的特徴
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先天性心疾患術後遠隔期の管理・侵襲的治療に関するガイドライン
(2012年改訂版)
Guidelines for Management and Re-interventional Therapy in Patients with Congenital Heart Disease Long-term after Initial Repair(JCS2012)