3 運動と不整脈
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 一般的に心疾患がない小児,若年成人の上室あるいは心室期外収縮の頻度は,運動中は運動強度の増大に伴い減少あるいは消失することが多い.しかし,CHD患者,特に術後患者では運動中にこれらの不整脈が増加,あるいはその重症度が増大する場合があり,注意が必要である.したがって,手術後の患者が運動競技やレクリエーション活動に参加する場合には,運動負荷試験あるいはホルターでの不整脈出現とその重症度をチェックすることが望ましい.特に,成人期に達した複雑CHD術後患者では不整脈は比較的多く観察されることから,これらの患者では運動活動参加の際には事前にチェックをすることが勧められる(クラスIIb).加えて,運動能と不整脈の重症度は必ずしも関連しないことを念頭に置く必要がある.問題点として,これらの評価法では必ずしも日常活動を正確に反映しているとはいえず,心事故を予測できない場合もあり得ることから244),複雑CHD術後患者では個々人の状態を考慮した上での無理のない運動活動への参加が好ましい.
Ⅰ 総論 > 8 運動と先天性心疾患 > 3 運動と不整脈
 
先天性心疾患術後遠隔期の管理・侵襲的治療に関するガイドライン
(2012年改訂版)

Guidelines for Management and Re-interventional Therapy in Patients with Congenital Heart Disease Long-term after Initial Repair(JCS2012)