5 術後不整脈
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 ASO遠隔期の有意な心房不整脈は5%前後にみられ486),487),複雑な心房内手術操作が加わる心房スイッチ術に比べ発生頻度が低い126),133),488).本邦における多施設共同研究(1976~ 1995年に手術し1 年以上生存した624例)では489),完全房室ブロック,洞機能不全を含む徐脈性不整脈,上室頻拍,心房細動,心室頻拍など多彩な不整脈が9.6%に認められている.術後不整脈が遠隔期死亡や罹患率に関連すること,VSD合併例は遠隔期の不整脈発生特に完全房室ブロックの危険因子であること,不整脈発症の半数例では遠隔期に進行することが報告されている.診断,管理と再インターベンション適応については他の心疾患術後不整脈の管理に準ずる.
Ⅱ 各論 > 2 完全大血管転位:動脈スイッチ術後 > 5 術後不整脈
 
先天性心疾患術後遠隔期の管理・侵襲的治療に関するガイドライン
(2012年改訂版)

Guidelines for Management and Re-interventional Therapy in Patients with Congenital Heart Disease Long-term after Initial Repair(JCS2012)